このページでわかること
- 出席扱いにできる人: 文部科学省の通知は、在籍校の校長が、学校外の施設で相談・指導を受けた日数を、指導要録(学校が成績や出欠を残す公式の記録)上の出席扱いにすることができるとしています。
- 要件: 保護者と学校の連携、公的機関が基本(民間施設も考慮できる)、施設に通所または入所して受けることの3つです。民間施設が適切かどうかは、校長が教育委員会と連携して判断します。
- 注意: 指導要録上の出席扱いは、科目の履修の認定で考慮される授業への出席とは別です。単位がどうなるかは、通知のこの区別を踏まえて学校に確かめます。
高校の生徒が学校に行けない状態が続くとき、学校の外の相談・指導の場に通った日を出席として数えられるかは、多くの人が知りたい点です。小中学校の不登校の扱いとは通知が分かれているため、このページは高校の通知を原文で読みます。
高校の出席扱いを定めている通知
文部科学省の令和元年10月25日付けの通知は、小中学校の分を別記で定めたうえで、高校の分を次のように書いています(文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」、2026-10-11確認)。
高等学校における不登校生徒が学校外の公的機関や民間施設において,指導・助言等を受けている場合の指導要録上の出席扱いについては,「高等学校における不登校生徒が学校外の公的機関や民間施設において相談・指導を受けている場合の対応について」(平成21年3月12日付け文部科学省初等中等教育局長通知)によるものとすること。
出席扱いにできる3つの要件
平成21年の通知は、不登校の生徒が学校外の施設で相談・指導を受けるとき、次の要件を満たし、かつ施設への通所または入所が生徒の将来的な社会的自立を助けるうえで有効・適切だと判断される場合に、在籍校の校長は指導要録上出席扱いとすることができる、と書いています(文部科学省「高等学校における不登校生徒が学校外の公的機関や民間施設において相談・指導を受けている場合の対応について」、2026-10-11確認)。
- 保護者と学校の連携: 保護者と学校との間に十分な連携・協力関係が保たれていること。
- 施設の種類: 施設は、教育委員会等が設置する適応指導教室等の公的機関とされています。公的機関での指導の機会が得られない、または通うことが困難で、本人や保護者の希望もあり適切と判断される場合は、民間の相談・指導施設も考慮されてよいとされています。
- 通所または入所: 施設に通所または入所して相談・指導を受ける場合を前提とすること。
民間施設については、個々の生徒にとって適切かどうかを、校長が設置者である教育委員会と十分に連携して判断するものとされています。通知は、判断の目安として「民間施設についてのガイドライン(試案)」を参考にすることが望ましいとしています。
出席扱いにするかどうかの判断(校長)
通知の文は、校長は出席扱いとすることが「できる」という書き方です。要件を満たせば必ず出席扱いになる、とは書かれていません。出席扱いにするかどうかは、在籍校の校長の判断です。出席扱いにした場合、指導要録には、出席日数の内数として出席扱いとした日数と、通所または入所した学校外の施設名を記入するとされています。
出席扱いと単位の認定の違い
通知は、この出席扱いについて、次のように書いています(2026-10-11確認)。
この指導要録上の出席扱いは,科目の履修の認定に当たって考慮される授業への出席とは異なるものであり,科目の履修の認定に当たっては,在籍校における履修要件に照らして適切に行うよう留意すること。
出席扱いになった日があっても、それだけで科目の単位が認められるとは限りません。単位は、在籍校の履修要件に照らして判断されます。卒業に必要な単位や出席の考え方は法令が決めていることにあります。病気療養中の生徒の通信教育を使った出席扱いは別の通知で、高校を長く休むときの休学と支援金にあります。妊娠で学校を休む、または転籍を考えるときの文部科学省の通知は高校生が妊娠したときの就学継続にあります。この通知は出席の数え方を定めたものではなく、出席や単位の扱いは学校ごとの規則によります。
通学定期券の取り扱い
同じ通知の別紙には、出席扱いとすることができるとされた高校の不登校生徒が、学校外の施設に通所するために鉄道や乗合バスに乗るとき、鉄道は実習用通学定期乗車券制度による通学定期乗車券、乗合バスは通学定期乗車券が、交通事業者の理解と協力のもとで適用される、と書かれています。購入の申請は校長が、各事業者の定めに沿って行います。発売時期や手続きは事業者ごとに違うため、このページでは扱いません。
このページの範囲。個別の生徒が出席扱いになるかは判断しません。県や学校が独自の基準を設けているか、特定の施設が対象になるかは、このページでは調べていません。出席扱いを検討するときは、在籍校の担任か教務、設置者の教育委員会に確かめてください。続ける・移る・やめるの選び方は休学・退学・編入学の違いにあります。
よくある質問
高校でも、フリースクールに通った日は出席になりますか
文部科学省の通知は、公的機関が基本で、公的機関に通えない場合などに、本人や保護者の希望もあり適切と判断されれば民間施設も考慮してよい、と書いています。出席扱いにするかどうかは在籍校の校長が、教育委員会と連携して判断します。
出席扱いにしてもらうには、何から始めればよいですか
通知は、保護者と学校の間の十分な連携・協力を要件の最初に挙げています。まず在籍校の担任か教務に、施設の名前と通所の状況を伝えて相談します。判断は校長が行います。
出席扱いになれば、単位も取れますか
通知は、出席扱いは科目の履修の認定で考慮される授業への出席とは異なると書いています。単位の認定は、在籍校の履修要件に照らして行われます。
小中学校の不登校の扱いと同じですか
同じ通知の中で、小中学校段階は別記で、高校は平成21年の通知によると分けて書かれています。このページが扱うのは高校の通知です。
次に確認すること
- 期限: 転入学・編入学の受付時期を県別に見る
- お金: 就学支援金など学費の支援の仕組み
- 手続き: 転入学の手続きの順番を9道県で比べる
- 続けるか: 休学・退学の違いと、退学後に戻る道