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病気療養・不登校の高校生の遠隔授業と単位(36単位の上限と例外)

遠隔授業で修得できる単位の上限、病気療養中の生徒の例外、授業の形を、施行規則と文部科学省の資料で並べます。

机と椅子が並ぶ教室

このページでわかること

  • 単位の上限: 遠隔授業で修得できる単位は、原則36単位までです(施行規則第96条第2項)。疾病や障害で病院などで支援を受ける必要があり、相当の期間欠席する生徒は、この上限によらないことができます(同条第4項)。
  • 授業の形: 病気療養中の生徒への遠隔授業は同時双方向型が原則で、学校が難しいと判断した場合に限りオンデマンド型(録画の配信)も行えます。
  • 不登校の場合: 学校生活への適応が困難で欠席が続く生徒が自宅で遠隔授業を受ける単位は、別の枠で36単位までと数えます。病気療養の第4項と同じ定めは、読んだ条文には出てきません。

病気療養や不登校で通学できないとき、在籍している高校のまま、自宅や病院からインターネットで授業を受けて単位を得られるかを、法令と文部科学省の資料で整理します。「同時双方向」は、先生と生徒がその場でやり取りできる授業のことです。個別の生徒がどの扱いになるかは判断しません。休学の仕組みは高校を長く休むときの休学・就学支援金・転学にあります。転学した場合の単位は他校・施設での学修の単位認定を見てください。

遠隔授業の根拠と、36単位の上限

学校教育法施行規則の第88条の3は、次のとおりです(e-Gov法令検索、2026-10-13確認)。

高等学校は、文部科学大臣が別に定めるところにより、授業を、多様なメディアを高度に利用して、当該授業を行う教室等以外の場所で履修させることができる。

高校を卒業するには74単位以上の修得が必要で、そのうち遠隔授業などで修得できる単位には上限があります。第96条第2項第1号は、第88条の3の授業で修得する単位を36単位を超えないものとしています。

病気療養中の生徒の例外(第96条第4項)

第96条第4項は、次のとおりです(2026-10-13確認)。

疾病による療養のため又は障害のため、病院その他の適当な場所で医療の提供その他の支援を受ける必要がある生徒であつて、相当の期間高等学校を欠席すると認められるものについて高等学校の全課程の修了を認める場合においては、前二項の規定によらないことができる。

「前二項」は、遠隔授業の36単位の上限を定めた第2項と第3項です。文部科学省のハンドブックも、高校の病気療養中の生徒について、全課程の修了に必要な単位を、上限の36単位を超えて修得できると説明しています(文部科学省「病気療養中の児童生徒に対するICTを活用した遠隔教育ハンドブック」、2026-10-13確認)。

同じハンドブックによると、「病気療養児」にあたるかどうかは、医師などの診断書や障害の状態をもとに、学校またはその管理機関が判断します。年間延べ30日以上の欠席という定義は、一つの参考とされています。

不登校などで欠席が続く生徒の単位の数え方

第96条第2項第2号は、高校が「学校生活への適応が困難であるため、相当の期間当該高等学校を欠席し引き続き欠席すると認められる生徒に、その学修の継続のため、当該授業を自宅その他特別な場所で履修させる場合」の単位を、通常の遠隔授業の上限とは別に数えるとしています。この枠の単位も36単位を超えないものとされ、第3項により、通信制課程で修得した単位などとあわせた合計も36単位を超えないものとされています(2026-10-13確認)。

つまり、不登校の生徒の自宅での遠隔授業は、通常の遠隔授業とは別の枠で数えます。ただし、病気療養の第4項のように上限によらないことができるという定めは、この枠については読んだ条文に出てきませんでした。どの扱いになるかは、在籍校に確かめてください。

授業の形:同時双方向が原則、録画の配信も可能

文部科学省のハンドブックは、高校の病気療養中の生徒への遠隔授業について、次の点を挙げています(2026-10-13確認)。

オンデマンド型を学校の判断で行えるようになったのは、文部科学省の通知(令和5年3月30日付)によると、令和5年4月1日からです(文部科学省「高等学校等の病気療養中等の生徒に対するオンデマンド型の授業に関する改正について(通知)」、2026-10-13確認)。それ以前は、特例校という国の指定を受けた学校だけに認められていました。

在籍校が決めておく出席・単位認定・評価のルール

ハンドブックは、この制度を使うには在籍校の規定の整備も必要だと説明しています。具体的には、出席・単位認定・評価のルールを校内で文書にし、保護者と生徒に事前に説明することです。出席の扱いや評価の方法は学校ごとに決まるため、このページでは県や学校ごとの違いまでは確認していません。希望するときは、在籍校に、実施しているかと、自分の場合の扱いを確かめてください。

文部科学省の令和4年度の調査では、病気療養児に対する同時双方向型の授業配信の実施率は、高等学校で26%、全体で24%でした。どの学校でも受けられるとは限りません。

このページの範囲。学校教育法施行規則第88条の3・第96条、文部科学省のハンドブックと通知を読んでまとめました。不登校の生徒に対する出席の扱い、県ごとの実施状況、費用負担は、読んだ資料で確かめられなかったため扱っていません。個別の生徒がどの扱いになるかは判断しません。

よくある質問

病気で通学できないとき、遠隔授業で単位を取れますか

学校教育法施行規則第88条の3は、高校が教室以外の場所で授業を履修させることができると定めています。病気療養中の生徒は、第96条第4項により、遠隔授業の36単位の上限によらないことができます。在籍校が実施しているかは、学校に確かめてください。

出典: 学校教育法施行規則(e-Gov法令検索)(2026-10-13確認)

遠隔授業で修得できる単位は、何単位までですか

第96条第2項第1号は、遠隔授業で修得する単位を36単位までとしています。不登校などで自宅で受ける場合は、別の枠で36単位までです。病気療養中の生徒は、上限によらないことができます。

出典: 学校教育法施行規則(e-Gov法令検索)(2026-10-13確認)

録画された授業を見るだけで、単位になりますか

病気療養中の生徒への遠隔授業は同時双方向型が原則です。病状などから学校が難しいと判断した場合に限り、オンデマンド型にできます。対面の授業も、科目ごとに年間1〜2単位時間以上が必要とされています。

出典: 文部科学省 遠隔教育ハンドブック(2026-10-13確認)

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