このページでわかること
- 基本額と学習支援費: 高等学校等就学費は生業扶助の一つで、基本額は月7,300円、学習支援費は年間101,000円以内と、厚生労働省の告示に書かれています。
- 実費で出る費目: 教材代、通学のための交通費(必要最小限度の額)、入学料(都道府県立高校の条例の額以内)、入学考査料(30,000円以内)が告示に挙げられています。授業料は、就学支援金が支給されるときは対象外です。
- 転校・退学のとき: 高校生の転校や退学のときの高等学校等就学費の扱いを定めた箇所は、読んだ通知では確認できませんでした。窓口は住んでいる地域の福祉事務所です。
生活保護を受けている世帯の高校生には、生業扶助の中の「高等学校等就学費」が出ます。告示と実施要領の原文から、費目と金額、確認できた運用を整理します。世帯ごとに受けられる額や、転校・退学のときにどうなるかは判断しません。授業料を支える就学支援金や奨学給付金との違いは就学支援金と奨学給付金の違い、授業料以外にかかる費用の全国調査は高校の授業料以外の費用にあります。
高等学校等就学費の費目と金額(告示)
告示(生活保護法による保護の基準)の別表第7は、高等学校等就学費を次のように定めています(厚生労働省「生活保護法による保護の基準」(昭和38年厚生省告示第158号)別表第7、2026-10-14確認)。
| 費目 | 告示の書き方 |
|---|---|
| 基本額(月額) | 7,300円 |
| 教材代 | 正規の授業で使用する教材の購入または利用に必要な額 |
| 授業料 | 高等学校等就学支援金が支給されるときを除く。学校が所在する都道府県の条例に定める都道府県立高校の額以内 |
| 入学料 | 学校が所在する都道府県の条例に定める都道府県立高校等の額以内(市町村立高校に通う場合は、その市町村の条例の額以内) |
| 入学考査料 | 30,000円以内 |
| 通学のための交通費 | 通学に必要な最小限度の額 |
| 学習支援費(年間上限額) | 101,000円以内 |
実施要領で確認できた運用
国の実施要領の取扱い(課長通知の問答)には、高等学校等就学費について次の内容が書かれています(厚生労働省「生活保護法による保護の実施要領の取扱いについて」(昭和38年社保第34号)、2026-10-14確認)。
- 基本額の一括交付: 基本額は月額で表されていますが、学用品や通学用品をまとめて買う必要があるときは、その学期の月数を掛けた額の範囲内で、買う時期に支給してよいとされています(問81)。
- 通学交通費: 最も経済的な経路と方法で通学定期券を買うよう指導し、定期券の写しの提出などで購入実績を確かめるとされています。遠距離で自転車が必要な場合は、必要最小限度の額が交通費の実費として認められます(問82)。
- 授業料の減免があるとき: 自治体や私立学校の授業料減免で授業料が免除される場合は、保護費で授業料を給付する必要はなくなります。一部が減額される場合は、減額後に実際に支払う授業料について、基準額を上限として給付できます(問84)。
- 貸付金を受けていたとき: 保護の開始時にすでに就学資金の貸付を受けている場合は、貸付内容を変えられるなら、基準額で足りる分は貸付を止める、足りない分だけに貸付額を変えたうえで、高等学校等就学費を給付する取扱いです(問59)。県の貸与奨学金は県の高校生向け貸与奨学金で整理しています。
学習支援費は、令和3年の国の資料で「クラブ活動費:実費」と説明されています。同じ資料は、修学旅行代について、文部科学省の高校生等奨学給付金の活用やアルバイトなどで負担するものと書いています(厚生労働省「生活保護制度の概要等について」(令和3年4月27日、社会保障審議会生活保護基準部会)、2026-10-14確認)。奨学給付金は就学支援金と奨学給付金の違いで説明しています。
転校・退学のときに確認できたこと
実施要領の取扱いには、児童が転校する場合に、新しい学校の制服や鞄が従前のものと規格が違うときに「入学準備金」を支給してよい、という問答があります。ただし、問答の文は「児童」と「小中学校入学時」を対象にしており、高校生の転校に当てはまるとは書かれていません。高校生の転校や退学のときに高等学校等就学費がどう変わるかを定めた箇所は、告示と実施要領のどちらでも確認できませんでした(問90、厚生労働省「生活保護法による保護の実施要領の取扱いについて」(昭和38年社保第34号)、2026-10-14確認)。
そのため、転校(転入学)や退学を考えているときは、住んでいる地域の福祉事務所(担当のケースワーカー)に、先に相談してください。転入学の手続きの順番は転入学の手続きの順番、退学の手続きとお金は高校を退学するときの手続きとお金にあります。
このページの範囲。厚生労働省の告示と実施要領の取扱いの原文から、高等学校等就学費の費目・金額・確認できた運用を整理しました。個別の世帯が受けられるか、いくら出るかは判断しません。読んでいない自治体の独自の案内や、通信制・定時制での個別の扱いは含みません。相談先は福祉事務所と在籍校です。
よくある質問
生活保護を受けている高校生には、どんな費用が出ますか
生業扶助の「高等学校等就学費」として、基本額(月7,300円)、教材代、通学のための交通費、入学料、入学考査料(30,000円以内)、学習支援費(年間101,000円以内)が告示に挙げられています。授業料は、就学支援金が支給されるときを除いて対象になります。
通学の定期代や自転車の購入費は出ますか
通学のための交通費は、必要最小限度の実費が給付されます。実施要領の取扱いは、最も経済的な経路と方法での通学定期券の購入を指導し、遠距離で必要な場合の自転車の購入費も必要最小限度の額を交通費として認めてよいとしています。
授業料が減免される県立高校では、授業料の分はどうなりますか
授業料が免除される場合は、保護費で授業料を給付する必要はなくなります。一部が減額される場合は、減額後に実際に支払う授業料について、基準額を上限として給付できると実施要領の取扱いに書かれています。
高校を転校するときや退学するとき、高等学校等就学費はどうなりますか
高校生の転校や退学のときの扱いを定めた箇所は、読んだ告示と実施要領では確認できませんでした。福祉事務所に先に相談してください。
次に確認すること
- 期限: 転入学・編入学の受付時期を県別に見る
- お金: 就学支援金など学費の支援の仕組み
- 手続き: 転入学の手続きの順番を9道県で比べる
- 続けるか: 休学・退学の違いと、退学後に戻る道
- 県別一覧: 都道府県別の転入学・編入学の公表状況一覧(47都道府県)