高校進路デスク

施設・里親のもとで暮らす高校生の入学手続の国の通知(転入学の扱いは確認できず)

親権者の記名が得られないときの国の通知と、施設長・里親の権限を定めた条文を並べ、転入学について確認できなかったことも示します。

机と椅子が並ぶ教室

このページでわかること

  • 国の通知: 令和4年10月14日付の文部科学省・厚生労働省の連名の通知は、施設や里親のもとで暮らす未成年者について、親権者の同意と記名が得られないやむを得ない事情があるときの、高校等の入学者選抜と入学手続での柔軟な取扱いを求めています。
  • 法律: 児童福祉法第47条第3項は、施設長や里親が、入所中・受託中の児童の監護と教育について必要な措置をとれると定めています。
  • 確認できなかったこと: 通知の本文に「転入学」「編入学」の語は出てきません。施設や里親の変更に伴う高校の転入学の手続きを定めた国の資料と、県の公式ページの記載は、確認できませんでした。

児童養護施設などの施設や里親のもとで暮らす高校生について、高校の入学や転入学の手続きに関して、国の通知と法律に書かれていることを整理します。個別の事情で転入学できるか、どの書類が要るかは判断しません。

国の通知で確認できたこと

通知の対象は、児童養護施設、児童自立支援施設、児童心理治療施設、自立援助ホームに入所している人と、里親やファミリーホームに委託されている人です。対象の学校は、高等学校、特別支援学校高等部、専修学校高等課程です。通知は、入学者選抜や入学に関する手続で、保護者(親権者等)の同意を示すものとして記名を求める事例が多いとしたうえで、次のように求めています(2026-10-12確認)。

このように、親権者の同意及び記名を得られないことについて、例えば虐待を背景としている等のやむを得ない事情があると認められる場合、各高等学校等及びその設置者においては、当該未成年者の学びの機会を保障する観点から、当該未成年者の意思を尊重し、施設長等の同意及び記名がある、親権者からの同意が得がたい状況が児童相談所や施設等から確認できる等の状況であれば、親権者の同意及び記名が無い場合でも入学者選抜の受検や入学を可能とする等、柔軟な取扱いに努めていただきますよう、お願いします。

通知は、児童相談所に対しても、進学を希望する高校が柔軟な取扱いをするために必要な情報の提供や書類への記名など、進学に必要な支援がされるよう配慮することを求めています。

出典: 文部科学省・厚生労働省「児童養護施設等に入所する未成年者の高等学校等への入学手続等における配慮について(通知)」(令和4年10月14日、4文科初第1415号・子発1014第1号)(2026-10-12確認)

施設長や里親の権限は児童福祉法第47条にあります

児童福祉法第47条第3項は、次のとおりです(児童福祉法第47条(e-Gov法令検索)、2026-10-12確認)。

児童福祉施設の長、その住居において養育を行う第六条の三第八項に規定する内閣府令で定める者又は里親(以下この項において「施設長等」という。)は、入所中又は受託中の児童で親権を行う者又は未成年後見人のあるものについても、監護及び教育に関し、その児童の福祉のため必要な措置をとることができる。

この条文が、高校の転入学の書類に施設長や里親が記名できるかどうかまで定めているかは、条文からは読み取れません。通知にも、転入学の書類の扱いは書かれていません。

転入学について確認できなかったこと

この通知は、入学者選抜と入学の手続を対象にしています。通知の本文を「転入学」「編入学」「転学」「転校」の語で調べましたが、どれも出てきませんでした。措置の変更で住む場所が変わり、高校を移るときに、通知と同じ柔軟な取扱いを求める国の資料や、県の公式ページの記載は、このサイトでは確認できていません。県が書いていないという意味ではなく、このサイトが読んだ範囲に無かったという意味です。

転入学の一般的な流れ(在籍校への相談、移りたい高校への照会)と、県ごとの窓口は、都道府県別の公開状況と県の担当課のページ、転入学の手続きの順番で確かめられます。施設や里親のもとで暮らす場合の書類の扱いは、在籍している高校と、移りたい高校または県の高校教育課、担当の児童相談所に確かめてください。

このページの範囲。国の通知と法律の原文を整理しました。個別の事情で転入学や編入学ができるか、どの書類に誰の記名が要るかは判断しません。手続きは県と学校で違うため、在籍している高校と、移りたい高校または県の高校教育課に確かめてください。

よくある質問

施設や里親のもとで暮らしていると、高校の手続きで親権者の記名は必ず要りますか

国の通知は、親権者の同意と記名が得られないやむを得ない事情があると認められる場合に、施設長等の同意と記名があるなどの状況であれば、親権者の記名が無くても入学者選抜の受検や入学を可能にするなど、柔軟な取扱いに努めるよう求めています。対象は入学者選抜と入学の手続で、転入学の書類は通知に書かれていません。実際の取扱いは高校と県で違うため、確かめてください。

出典: 文部科学省・厚生労働省「児童養護施設等に入所する未成年者の高等学校等への入学手続等における配慮について(通知)」(令和4年10月14日、4文科初第1415号・子発1014第1号)(2026-10-12確認)

この通知は、転入学にも当てはまりますか

通知の本文に「転入学」の語は出てきません。当てはまるかどうかは、通知からは読み取れません。移りたい高校または県の高校教育課に確かめてください。

出典: 文部科学省・厚生労働省「児童養護施設等に入所する未成年者の高等学校等への入学手続等における配慮について(通知)」(令和4年10月14日、4文科初第1415号・子発1014第1号)(2026-10-12確認)

施設長や里親は、子どもの教育についてどこまで決められますか

児童福祉法第47条第3項は、施設長や里親が、入所中・受託中の児童の監護と教育について、その児童の福祉のため必要な措置をとれると定めています。高校の個々の書類にどこまで及ぶかは、条文には書かれていません。

出典: 児童福祉法第47条(e-Gov法令検索)(2026-10-12確認)

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